FIREという言葉があるらしいけど、公務員が早期リタイアなんて実際のところできるのかな?投資とか怖いな…
「FIRE」という生き方がテレビやSNSで取り上げられることが多くなりました。
働かなくても生きていけるだけの資産が必要なので、多くの人にとってFIRE達成は夢物語のように思えますよね。
結論から言ってしまうと、安定志向の公務員でもFIREはできます。
「お金が無くてもなんとかなる!」という根性論ではなく、現実的に考えた数字を使って「FIRE戦略」解説していきます。
この記事でわかること
- FIREに必要な金額はいくら?
- 公務員でもできるFIREのモデル
- 現実的かつ具体的な戦略
この記事を読めば、「FIREとはなんぞや?」「実際のところ無理じゃない?」という考えが変わるはずです。
私は「意外とイケる」と思っているので、その方法をまとめました。
では、本題に入ります。
FIREとは?アメリカ発のムーブメント
まずは「FIRE」とは何かをおさらいします。
FIREとは?
Financial Independence Retire Early
頭文字をとって「FIRE」
日本語で「経済的自立と早期退職」
アメリカで流行したムーブメントのことで、要するに「お金の運用で生活して、嫌な仕事はやめてしまおう」ということです。
日本では、
- リタイア
- セミリタイア
- アーリーリタイア
などと呼ばれています。
今までの時代は「定年まで我慢して働いてからやりたいことをやる」という生き方が主流でした。しかし、FIREは「若いうちからやりたいことをやる」という生き方です。
例えば「毎朝釣りをする」「山にこもってソロキャンプ」などの趣味に没頭することができますし、「子供の成長を見届ける」こともできます。
つまり、残りの人生を本当に自分がやりたいことをして生きることができます。
FIREするのに必要な金額はいくら?
FIREという考え方はわかりました。では、必要な金額はいくらでしょうか?
はい、必要な金額は人それぞれ違います。
その通りなんですが、これだとこの記事を書いた意味がありませんね。
ですから、あなたにとってのFIREにはいくら必要なのかがわかるように、目標金額を決めるポイントを解説していきます。
ポイントは2つあります。
FIREするためのポイント
- 年間支出の25倍
- 不労所得が生活費を上回る状態
このポイントを抑えた金額を貯めることができればめでたくFIRE達成です。
それでは、順番に解説していきます。
ポイント①:年間支出の25倍
なぜ年間支出の25倍の資産が必要なのかは、「4%ルール」を考慮しても資産が減らないからです。
4%ルールとは?
米国の指数「S&P500」の平均利回りは7.1%、ここから物価上昇率3%を差し引くと7.1-3=4.1%
約4%を生活費等に充てても資産が減らない状態を作り出せるという理論。
FIREはアメリカ発の考え方なので、アメリカの指標(S&P500、物価上昇率)が適用されています。
この「4%ルール」をもとに、必要な金額を導き出すと下記のようになります。
毎月の支出 | 年間支出 | 必要な金額 |
---|---|---|
10万円 | 120万円 | 3000万円 |
20万円 | 240万円 | 6000万円 |
30万円 | 360万円 | 9000万円 |
毎月30万円使う方は9000万円も必要な計算になります。しかし、この試算はアメリカにおいての数字です。日本の方はこれよりも少ない金額で大丈夫です。
なぜかというと、日本の物価上昇率は政府が2%に目標を設定しています。それでもなかなか達成できず1%にも満たない状況ですので、より少ない金額でOKというわけです。
そうすると、日本でFIREするために必要な金額は、年間支出の20倍程度になります。
先ほどの試算(上の表)よりも必要な金額は少なくてOK!
ポイント②:不労所得が生活費を上回る状態
不労所得とは、資産からの収入のことです。
例
- 株式からの配当収入
- 預金からの利子収入
- 不動産からの家賃収入
などのことを指します。
自分が労働しなくても入ってくるお金なので、「不労所得」と言われています。
不労所得をたくさん得ることも大事ですが、そもそもの生活費が安ければ、必要な金額は少なくて済みます。
まずは無駄な支出がないか確認してみましょう。
携帯代が1万円を超えていませんか?使っていないサブスクサービスはありませんか?
資産からの収入(不労所得)が生活費を上回れば、「ハラスメント気質な上司」「残業代が支払われない職場」と無理に付き合う必要はなくなります。
FIREに必要な金額のポイントまとめ
先ほど紹介した「2つのポイント」を抑えればFIRE達成に必要な金額がわかります。
大事なことなのでおさらいすると下記の通りです。
ポイントをおさらい
- 年間支出の25倍
- 不労所得が生活費を上回る状態
この2つのポイントを抑えてFIREを達成することができれば、お金のために働く必要がなくなります。
好きなことをして生きていけるな〜
「好きなことで生きていく」って誰もが憧れることですが、実現している人は少ないですよね。ほとんどの人は嫌いなことでも、生活のために仕事をしています。
今の仕事にやりがいを感じていて、お金の心配も無ければそのまま仕事を続けても良いかもしれません。しかし、そうでない人にとってFIREは非常に魅力的な生き方です。
FIREの種類を紹介【公務員にオススメはサイドFIRE】
FIREにもいくつか種類があります。
主に下記の3つです。
FIREの種類
- Fat FIRE(ファットファイア)
- Lean FIRE(リーンファイア)
- Barista FIRE(バリスタファイア)
→別名「サイドFIRE」
今回は横文字&造語多めですいません。
Fat(豊かな)は、割と良い暮らしをしながら目指すFIREです。
Lean(やせ型の)は、厳しい節約をし最低限の生活をしながら目指します。
Barista(バリスタ)は正社員としてフルタイムで働くのではなく、カフェのバリスタのようにパートタイムで働くことを言います。
アメリカは医療費が高額なので、カフェで働いて社会保険に入りつつFIREするという流れがあるそうです。アメリカっぽさがありますね。
バリスタFIREの別名が「サイドFIRE」です。
サイドFIREについて英語で調べてみたのですが、見つからなかったので日本版FIREとも言えます。
日本であれば国民皆保険制度もありますし、保険のためにというよりは「社会との接点を持つ」「必要金額が小額で済む」などのメリットがあるので特におすすめの方法です。
ですから、まずはサイドFIREを目標にしてみましょう。
【公務員でもできる】45歳までにFIREする現実的な計画
公務員が45歳までにFIREするためのシュミレーションをしていきます。
シュミレーションの目標と、前提となる条件は下記の通りです。
目標と条件
- 45歳までにサイドFIRE
- 年齢は22歳(社会人1年目)
- 年間支出(生活費)=240万円
- 年利3〜5%で資産を運用する
年間支出を240万円(月20万)として、サイドFIREする計画を練っていきます。
サイドFIREなので、支出の半分の120万円(月10万)はウーバーイーツや派遣のアルバイトなどでまかないます。
そうすると必要な金額は、年間120万円になりますね。
120万円を資産からの所得で得るために必要なリターン(年利)と金額は下記です。
必要金額(年間支出の半分) | リターン(年利) | サイドFIREに必要な資産 |
---|---|---|
120万円 | 3% | 4000万円 |
120万円 | 4% | 3000万円 |
120万円 | 5% | 2400万円 |
3%〜5%の運用成績はかなり現実的な数字です。
なぜかというと米国の代表的な指数である「S&P500」のリターンを見ると、過去20年間で7.94%、過去30年間で9.89%の成績を残しているからです。
物価上昇率の約3%を差し引いても、かなり現実的な数字であることがわかります。
次に2400万〜4000万円の資金をどうやって作るの?ということを考えていきます。
これは先ほど例としてご紹介した「S&P500」に連動するインデックスファンドに投資していきます。
投資する期間は、22歳〜45歳の23年間です。
例えば、23年間で4000万円の資産を築くためには、下記のリターン(年利)と毎月の積み立てが必要になります。
リターン(年利) | 積立額(毎月) | 運用結果 |
---|---|---|
3% | 100,806円 | 4000万円 |
4% | 88,567円 | 4000万円 |
5% | 77,496円 | 4000万円 |
仮に貯金で4000万円を貯めるなら、【4000万円÷23年(276ヶ月)=14.5万円】なので、毎月約14.5万円の貯金が必要になります。
このシュミレーションをみてどう思いましたか?
感想は人それぞれだと思いますが、私は貯金だとムリでも「投資なら意外とイケそう」と思いました。
公務員の場合、年功序列で給料は上がっていくので、今は多少キツくてもどんどん楽になっていきます。
1年目は4月からしか働いていないし、一人暮らしを始めたりで結構キツかった。2年目以降は余裕が出てきました!
ちょっとウルトラC(秘策、奥の手)ですが、退職金を投入するという手もあります。
4000万円の資産ができなくても、2400万〜3000万円+退職金でサイドFIREを達成することができます。
さらに早期退職制度を利用すれば、退職金が割増で支払われるのでお得です。(内閣人事局|国家公務員制度|早期退職募集制度について)
まとめ:FIREという選択肢が人生の選択肢を広げる
まとめると
- 公務員でもFIREはできる
- まずはサイドFIREから目指そう
- 資産運用は早く始めるほど有利
- 貯金のみで4000万円は厳しい
- 投資なら意外と達成できる
こんな感じです。
今回は「公務員のFIRE戦略」というテーマでお話ししてきました。公務員でもFIREできるということがお分かり頂けたと思います。
45歳までにFIREするというシュミレーションをしましたが、ぶっちゃけそこで辞めなくてもいいんです。
社会的信用もあって、営利目的ではなく市民や国民のために働くことができることは、お金以上のやりがいがありますからね。
しかし、やりがいだけでは生きていけないのが現実です。自身の病気、家族の不幸、災害など不安なことをあげればキリがありません。
そんな緊急事態にも仕事をしなければいけないのはしんどいです。
今回解説したFIRE戦略は、人生の選択肢を広げるひとつの方法です。他にも「副業を始める」「転職する」など様々な方法があります。その中のひとつが今回紹介した「FIRE」です。
私は副業(ブログ)と資産運用(FIRE)という方法を選んで実践中です。
当ブログでは、【ブログ運営×資産運用】で楽しく幸せに生きる様子を、備忘録として書いてるので、また読みに来てください!
では、また〜